頑固で先端恐怖症のお父さん(Sil.)
父(石田):「おい、そこ閉めておけ!風入ってくるから!」
娘(英子):「お父さん、そんなに大きな声で言わなくても~。お父さん寒がりなのは、わかってるから!」
母(晶子):「お父さん、この間も風邪ひいたばかりだし、インフルエンザの予防接種でも熱出しちゃったから…」
英子:「えー、また? お父さん予防接種の後、いつもだよね。大丈夫なの?」
石田:「風呂入って寝たら良くなるんだからそれでいいんだよ!先生は何にも言わないからいいんだよ。」
英子:「先生が何も言わないんじゃなくて、お父さんがちゃんと言わないんでしょ? 言った方がいいんじゃないのかなぁ。」
石田:「だって国で大丈夫だって言ってるじゃないか。テレビでもどこかの大学の先生が予防接種した方がいいって言ってたぞ。この間もお母さんとお医者さんの講演会に行ったんだ。そこの先生も予防接種の重要性を言っていた。」
英子:「もうー!それは一般的な話でしょ?お父さんは熱出てるの繰り返してるんだよ?変じゃないのかなぁ。お父さん、お医者さんが言うなら何でもいいの?私も今度先生のところに行く?」
石田:「いいから!余計なこと言わなくていいからな!」
英子:「もう、頑固なんだからー」
晶子:「お父さん、あんなこと言っているけれど手洗いうがいも念入りにしているのよ。」
英子:「足も念入りに洗って欲しいわ! お父さんの歩いた後歩くの嫌! 枕も黄色いし」
晶子:「英子があんまり言うから、お父さん制汗剤使ってるのよ」
*
英子の夫(珪太):「今年の父の日、何贈ろうか?」
英子:「あなたのお父さんはお酒が好きだから、今度はワインにする?」
珪太:「石田のお父さんは?おしゃれだからネクタイとか?お父さんトラッド系が好きだよね。」
英子:「会社ももう行かないし、ネクタイする機会あるかなぁ?けっこう頑固だから、自分のイメージに合わないとしてくれないと思うよ。」
珪太:「えー、そうなの?なんかいっつも優しい、うんうん言っている感じ」
英子:「そんなことないよ、けっこう受け流しているから。それでケンカになることけっこうあったもん。私言ったよね?って。聞いているから良いと思ってやったのに、あとから文句言うんだよね。結局自分の考えが一番なのよ。この間も予防接種のこと心配だから言ったら、先生が良いって言ってるんだからの一点張り。困っちゃうわよ。」
*
石田の幼馴染:「石ちゃん、今日釣り行こうよ。新月だからあそこのスポットに魚集まるかもしれない」
石田:「いいねー、行こう。今日は新月かぁ…。こんな風に好きな時に約束できるのいいよなぁ。仕事していたら、暦のことなんか思い浮かべもしないよ」
(車中にて)
幼馴染:「石ちゃんの仕事、いつもお客さんにふりまわされて大変だったよね」
石田:「結局、クレーム処理だからね。いつも“うんうん”って話聞いて。でも“お前の言ってることおかしいだろ?”って内心思ったり。けっこう髪も抜けたよね(笑)。社内研修で受け入れることとか怒りについて?何かそういうのもやったけれど、講師の言ってることわからなかったよねー。受け入れって何?って。理不尽なこと言ってることには変わりないだろ!ってさ。そもそも、そういうこと学ぶ必要ある?みたいに思ってるけれど、社でやるって言うんだからやるよねー…。立場的にはわかって部下を指導しなきゃいけないから、一応はわかったふりするけれど、俺はアレは今もわからない(笑)。全然何のことかイメージできないんだよな。わからないっていうか、わかりたくもないというか。ま、部下にはそれはバレなかったみたいだけど(笑)。色々な仕事任されたから、ある程度認められていたんだろうけど、正直、そういう感じでずっといけるのか自信ない所もあったよね。講師にももちろん意見できないけどさ。俺って内気じゃん(笑)?じゃあ、どういうことかって言うことも考えたこともないし。部長のイメージを保ちたいというのもあったしね。いつも冷静である部長でいたかったし、お客様の前でもモチロン感情的になれないじゃん。」
幼馴染:「石ちゃん、大変だったんだね。そういえば、小さい時はお前のおふくろさんが心配していたよね。うちの子は小さいから、ちょっと他の子より遅れているからって。」
石田:「そうだっけ?」
幼馴染:「そうだよー、本当に幼稚園くらいの時だけど、ちっさなオレにまでよろしくねって言ってたよ。でも、中学には背もでっかくなったし、勉強も抜かされたけどね(笑)。石ちゃんは強そうに見えるけど、けっこう繊細だよね」
石田:「えー、そうなの?ちょっとエアコン下げない?寒くないか?」
幼馴染:「えー、暑いよぉ。ま、そんなに寒がるなら仕方ないな。後ろに毛布もあるよ。」
石田:「今日、ちょっと腹の調子悪いんだよ。便が硬くて尻が痛いんだよな。痛いの怖いから出せてないんだけど、たまに便意がくるんだよ…」「あ、今日も針に餌付けてくれな。俺、どうも尖っているの苦手なんだよ」
幼馴染:「餌付けられないのに、釣りに行きたいんだから(笑)」
石田:「あと、コンビニ。もう飲むのなくなっちゃった」
幼馴染:「はいよー。飲むの早いよな。」
マインド
見かけは強そうに見えるけれど、自信がなくて本当はもろい人。一見、物腰柔らかく従順ですが、実は自分で作り上げたイメージに支配されて頑固。聞いているふりをして、ハイハイ言いますが反対意見やアドバイスには従いません。本当の自分とのギャップに悩みがち。
身体的
風邪をひきやすく、中耳炎や副鼻腔炎になりやすい。ニキビから水虫まであらゆる感染症に弱い。アレルギー疾患にもなりやすいのは、自分のイメージに左右されて受け入れる姿勢がない故におこります。これは奥に入れたくない現れとして皮膚疾患も出やすく、また化膿しやすい傾向にあります。トゲ抜きのNo1レメディ。